Field of Ideas

ルービックキューブの日本大会で2度(2007年、2012年)チャンピオンになったことくらいがとりえの、社会の歯車によるブログ。

にわかメタラーGUNJI/イタリアのメタルバンドRhapsodyが紡いだ物語-序章-

昔の友人はあまり知らないかもしれないが、私はヘヴィメタルをそこそこ聞く。

ニコニコ動画でメタルメドレー動画を探しては、色々なメタルを聞くのだ。

と言っても知識量としてはまだまだにわかものであり、せいぜい「Judas PriestPainkillerはいいよねえ!」と言うくらいである。

通受けするマイナーなバンドは全然分からない。

と言うより、そもそも皆さんが想像するようなメタルは私の性に合わない。

デスヴォイスがうるさいだけのバンドとか、何を言ってるんだか分からないバンドとか、それだけが売りのバンドを好んでいる訳ではないのだ。

私がメタルに於いて最も重視しているポイント。それは「メロディアスでエモーショナルな音楽」である。

 

 

そう、メロディアスでエモーショナルなメタルがあるのである。

 

 

メタル愛好家の間ではそのような曲は「クサメタル」と呼んで忌み嫌ったり馬鹿にしたりする風潮もあるようだが、

エモーショナルな音楽がいっぱいある日本の音楽を聞きまくり、音楽耳を育んでいった私のことだ。

どうしても硬質なだけのメタルはあまり体質に合わないのだ。

したがって、メタルはメタルでもクサメタルをよく聞くのである。

それも、クラシック音楽に通じるような感性を持つバンドの曲を好んで聴くのだ。

 

 

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(3月26日朝、ラーメン二郎三田本店、小ヤサイニンニク少なめ。大阪でたらふく食った後にコレである。そら太りますがな)

 

 

前置きはこのあたりにして、今回はおよそ6回(増える可能性あり)に渡って、イタリアのメタルバンド「Rhapsody」のアルバム5枚について語りたいと思う。

 

"For the Kings, For the Lands, For the Mountains..."

 

このフレーズに聞き覚えのある読者はいるだろうか。

これは、「Rhapsody」を代表する曲「Emerald Sword」のサビの入りである。

メタル愛好家ならこのフレーズを見ただけで「ああ、あれね!」となるはずであろう。


Rhapsody of Fire-Emerald Sword (LIVE) HIGH ...

 

ここで、「Rhapsody」というバンドについて簡単な説明をしよう。

このバンドはイタリアのトリエステで結成されたメタルバンドであり、

ボーカルのFabio Lione、ギターのLuca Turilli、キーボードのAlex Staropoliの三人を中心(他パートは移り変わりがままある)としている。

1993年結成、1997年レコードデビュー。

2006年には権利問題のため、バンド名を「Rhapsody of Fire」に改名。

2012年は中心人物の一人であるLucaが脱退し、Rhapsodyは2つのバンドに分裂した。

音楽性の特徴は、イングヴェイ・マルムスティーンの系譜を引き継いだ(私は詳しく無いが、Halloweenというバンドの影響が大きいらしい)クラシカルなメタルと、シンセサイザーや生ストリングスを用いたシンフォニックなアレンジ。

そして、曲の中に秘められた、幻想的でドラマティックな物語。

この要素が絡み合った重厚な音楽を、彼らは紡ぎ、奏でるのだ。

 

 

これから私が語るのは、このバンドが1997年から2002年にかけて発表した、5枚のアルバム(正確には4枚のアルバムと1枚のミニアルバム)のことである。

この5枚のアルバムは総じて「Emerald Sword Saga」というコンセプトストーリーの下に成り立っている。

これはギタリストのLuca Turilliが考案したもので、あらすじを簡単に説明すると、

「氷の戦士が3つの鍵を探し出し、エメラルドソードを手に入れ、暗黒王アクロンを打倒する」

という、どこかのRPGにありそうな物語なのである。

これが作品世界の彩りを与え、歌詞や曲調にもフィードバックされているのだ。

 

ちなみにLucaはソロアルバムも出しているのだが、こちらも本業のRhapsodyに負けず劣らずのクサメタルである。

っていうか、ほぼ同じであるw

Rhapsodyの作曲はStaropoliと共同で行っていたそうだが、歌メロは殆どLucaの作曲なのではないかと思えるくらいである。

 

 

さて、前置きだけで2000字を超えてしまいそうなので、今回はここで筆を置くことにする。

次回からアルバムの解説に入りたいと思う。

読みながらアルバムを聞くと、より一層Rhapsodyというバンドに対する理解が深まるような文章を書いていきたいと思うので、

メタル好きには「Gunjiって人はそんなにRhapsodyが好きなのか」と思っていただければ、

そしてメタルがあまり好きではない人にも「Rhapsodyってバンドの曲、聞いてみるかな」と思っていただければ、

筆者としてこの上なく幸甚に存ずるのだ。

 

 

「えーっ、これがまだ続くの?もうお腹いっぱいだよ!!」

 

 

おいおい、フルコース料理なのにサラダの段階で引き上げようとするバカがどこにいるのかい?

楽しみはこれからだぜ。

 

テイルズ・フロム・ジ・エメラルド・ソード・サーガ

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