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ルービックキューブの日本大会で2度(2007年、2012年)チャンピオンになったことくらいがとりえの、社会の歯車によるブログ。

【ネタバレ】「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語」を観てきた【感想】

断言しよう。まどかマギカはやっぱり凄い!と。

 

さて、本日公開となった「まどか☆マギカ」の劇場版。

完全新作ということで、テレビ版を20周以上ループした私はものすごくわくわくしていたものだった。

そのせいか今日は私としては異例の7時起床(クズ)。自分でも驚くくらい、パッと目が覚めたのだ。

つくばMOVIXで視聴しようと思っていたのだが、当日券の状況を調べたら、なんと9:50からの回が購入OK。

いてもたってもいられず、台風が逸れたとはいえ強い雨が降る中、私は映画館へと向かって行ったのだった。

 

余裕を持って9時に到着したのだが、既に長蛇の列が形成されていた。

つくばでもこれならば都内はいったいどうなっているのだろうと、そう遠くない地の映画館に思いを馳せながら、

私はにやにやしていたものだった。我ながらクソヲタである。

 

そして無事に9:50の回・当日券をゲットした私は、いったいまどかマギカのスタッフがどんなしかけを用意してくるのか、楽しみでならなかった。

 

以下、ネタバレ込みの感想になります。

 

照明が落ち、映画がはじまった。

ここで私は、いきなり度肝を抜かれてしまったのだ。

 

前作最終回で概念となったまどかが、普通の中学生になっているのだ。

どこかの野獣と化した先輩のごとく、「ファッ!?」と叫ばずにはいられなかったのだ。

その後も、よく分からない展開は続く。「佐倉杏子」が普通に中学生だったり、5人全員が協力して敵(ナイトメア)と闘ったり......。なにより3話で「巴マミ」を食ったはずのアイツが、マミのペット(しもべ?)になっていたのだ。

ファンサービスと言えば聞こえがいいが、なんだか逆に気味が悪い。

 

その気持ち悪さは、すぐに確信へと変わった。

この作品のストーリーテラーの役割を果たす暁美ほむらが、自分の居る世界へ疑問を呈すのだ。

彼女はこの世界が、魔女の結界だと予測するのである。

だが、魔女となるほどにソウルジェムが曇った魔法少女は、概念となったまどかが救済するはず。では、この結界を作った「魔女」は一体誰なのか。

ほむらはまず、マミを食ったアイツ(「べべ」という名前で呼ばれていた)を物理的に問いつめるのだ。

ここで発生するほむらとマミの決闘は、ガンアクションファンなら見物であろう。

 

ここで、新キャラクター「百江なぎさ」の正体が明らかになる。彼女こそ、マミを食ったアイツの、魔法少女時代なのだ(勘がいい人なら発表された時点で気がついてたらしいが)。

では、なぜ円環の理によって導かれているはずのなぎさが、この世界にいるのか。謎は膨らむばかりである。

 

物語はさらに、「美樹さやか」とほむらの決闘にて急展開を迎える。さやかはこの世界にいないはずの、魔女の存在を知っていたのだ。益々膨らむ謎。この時点でこの物語はどこに着くのか、私のちっぽけな脳みそでは予測不可能だった。

 

最終的にほむらは、概念となったはずの「鹿目まどか」に、TV版最終回の展開(としておく)を打ち明けるのだ。

そのとき、まどかはこう言ったのだ。

「みんなとはなればなれになるなんて、つらいよ」と。

神となってなお、みんなと離ればなれになるのは辛いのだ。

この一言が、予想外の結末を引き出すことになろうとは、この時点では知るよしもなかった。

 

ここまできてようやく、ほむらはこの結界を作った者を悟る。

この結界を作ったのは、他でもないほむら自身だったのである。

さらに結界は「実世界」には出ずに、ほむらのソウルジェムの中で膨れ上がっていたのである。

これはキュゥべえことインキュベーターの策略によるものだった。円環の理の正体であるまどかを唯一知っているほむらのソウルジェムが濁りきった時、まどかが現れることを予測していたのだ。

そのためにインキュベーターはほむらのソウルジェムに結界をつくり、限界まで濁らせていたのである。

(このあたりちょっと記憶が曖昧なので、再度見返したときに追記するかもしれません)

 

ほむらはその結界を壊し、まどかに救済されることを拒んだ。そしてソウルジェムの中で、魔女となったのだ。

魔女化するほむら。しかし、それを食い止める存在がいた。

マミ、杏子、さやか、なぎさ、そして他ならぬまどか。

彼女たちは無事に魔女化したほむらを倒し、結界を壊したのだ。

このシーンでは特に杏子とさやかの関係性が強く描かれている。テレビ版9話で大いに泣いた人にとって、最高のシーンであろう。

 

かくしてほむらは最期の時を迎えようとしていた。まどかに導かれる時である。

さやかとなぎさは、まどかに導かれた者として、ほむらを迎える存在だったのである。

これを観ながら、私を含めた全員がこう思ったことだろう。

 

「ああ、よかったなあ。色々あったけれど、これでよかったんだ。やっぱりこの作品にはハッピーエンドが相応しい。この映画はまどか☆マギカのファンのための映画だ!」

 

 

......そんな喜びも束の間。

まどかがほむらに手を差し伸べようとしたとき、ほむらの表情が変わったのだ。

一言で言うなら、「ヤンデレ」である。

ほむらはまどかにこの世界に残ることを持ちかけるのだ。

そして、ほむらのソウルジェムは呪いを超越した様々な感情を暴発させる。そしてほむらは、なんと世界を改変してしまったのだ。

まどかが「神」なら、ほむらは「悪魔」。インキュベーターですらたじろぐこの状況。

視聴者のわたしたちも、あっけにとられたものだった。訳が分からないよ。

 

結果として、人間としてのまどかは現世界に帰ってきた。

さやかも、なぎさも、現世界の人として生きることが出来た。

しかし、それは全て悪魔と化したほむらが作り出したもの。

世界が再び変容する時、ほむらは魔法少女の敵、ひいては女神まどかの敵として君臨することになるのだ—。

 

 

という感じで映画は幕を閉じた。

終わった後、唖然呆然としていたのは言うまでもない。

 

たしかに、素晴らしい映画だった。マミのバスタオル姿や、魔法少女5人の共闘(その名も、ピュエラ・マギ・ホーリー・クインテットw)、そして「まどほむ」「さや杏」ファンへの豊富な大サービス。

テレビ版のファンには嬉しい場面が多かった。

エキサイティングなシーンも多く、単純に映像を楽しむこともできた。

歌も前作と同じ布陣で作られたが、これまた作品にマッチしたもので、回を重ねるごとに広がりが出るように思えたものだった。

 

だが、賛否両論あるとすれば、やはり悪魔ほむらの大どんでん返しであろう。

まさかほむらが悪魔となってしまうとは、夢にも思わなかった。まだ信じられない気分である。

ここまで展開を大きくしてしまったからには、スタッフには是非ともおとしまえをつけてもらいたいものである。

どうやらあのラストは総監督が続編を見据えた結果思いついたアイデアを基にしているそうだ。

今回で終わるものだと思われていた魔法少女まどか☆マギカ、どうやらまだまだ続きそうである。

 

「さぁ〜て、この次も、サービスサービスゥ!」(CV:三石琴乃)

 

 

それにしても、まだまだ消化不良である。今回のまどか☆マギカは、あまりにも情報量が多過ぎた。出来ればもう一回観たいものである。

それくらい、凄かったのだ。

 

ちなみに、特典の色紙はほむらでした。うーんこの

まどほむか杏さやが良かった......