大学生活、本格的にスタート/にわかラノベリーダーGUNJI/ヤマグチノボル死去の報を思う
今週より、大学生活が始まった。
講義があるときは受講をし、お日様が照っているときはひなたぼっこをして眠る。
極めて自由な空気を感じながら、比較的楽な現状に身を任せている次第である。
これからどんどん忙しくなるのだろうなとは感じているが、それも含めて楽しみである。
目標は、毎日登校することだ。
「え、毎日登校してなかったんですか?」
......うん。特に梅雨に入ると行かなくなる危険性が......。
「レインコートと傘を買えよ!ってか行かなすぎると卒業できなくなるぞ!!」
......が、がんばる......。
さて、大学が始まったとは言え、一人でいる時間の方が長い。
学内のサークルに所属している訳ではないし、知り合いが多い訳でもない(ゼロでは無いが)。暇なときは暢気にMacBookを広げてネットサーフィンするか、こうやってブログを書くのだ。
それにしても、私のような大学嫌いにとって片道2時間の通学は苦痛以外の何でも無い。
そのような事情もあってかねてから一人暮らしをしたいと思っているのだが、それが出来るだけの予算も無い。
したがって、大学に行くのが億劫になっていく......
「誰のおかげで大学行けると思ってるんだ!?」
ううっ、がんばるから。わたしちゃんと単位とるから。約束する(ぉ
(余り物を入れて作ったチャーハン。チャーハンは手軽に出来るので好き)
さて、大学の空き時間は本当に暇である。したがって、たまに本を読むのだ。
本と言っても教科書などではない。小説である。
思えば小学生の頃から色々乱読してきたものだが、中学生の頃に読んで以来座右の書としている遠藤周作の「沈黙」など、分けも分からず固いものばっかり読んできたせいか、
柔らかいものを読む耐性みたいなものが備わっていなかった。
特に、いわゆるライトノベルはほとんど読んだ事が無かった。
純文学を中心に読んでいたせいか、ライトノベルに「内容が軽い」「どーせキモヲタの受けを狙ったものばっかりだろ」などと言った妙な偏見を持っていたのである。
ライトノベルを読む友人はたくさんいたのだが、僕自身は読まない。
読まないくせに周りは読んでいるから、人気作品のタイトルは知っているという体たらくである。
しかし、20歳になった頃から「タイトルだけ知っているけれど、内容は知らない」作品をどんどん吸収していこうと思ったのである。
なにより、「魔法少女まどか☆マギカ」に感銘を受けたのが大きかった。
あの作品を見てから、自分の中にあった「軽いものに対する偏見」が壊れて、色々な作品に触れていこうと思ったのだ。
かくして、私はこの1年で、色々なライトノベルを読んだ。
従兄弟が持っている「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」(「これはゾンビですか?」などもあったけど、そちらは未読)。
友人に好きな人が多いので自分から買ってみた「とらドラ!」。
......あれ、まだ4つしか読んでないのか。
いや、高校生の頃に学校の図書館で「魔術士オーフェン」シリーズを読んだっけな、など......振り返ればまだまだ読んだ事がある作品があるのだ。忘れたけど。
ところで、作品名だけ知っている人気ライトノベルの中に「ゼロの使い魔」というタイトルの作品がある。
ざっくりとあらすじを説明すると、日本人の高校生が異世界にて魔法使いの少女に「使い魔」として召還されてしまう、というものである。
これ以外で、私がこの作品について知っているのは、この魔法使いの少女ルイズがきゃわゆいということと、
アニメ版でルイズの声を担当した釘宮理恵が、この作品で「ツンデレの女王」と呼ばれるようになったということと、
某掲示板でルイズコピペという面白い文章が流行ったこと。それくらいである。
いったいこの作品はなんでこんなに人気があるのだろうか、一体どんな話なんだろうと興味を持ちながらも、作品に触れるようなことは無かった。
そうこうしているうちに、「ゼロの使い魔」の作者であるヤマグチノボル氏が、末期がんに冒され闘病中だという報が入った。
末期がん。私も母をそれで喪ったから、その病の重大さが分かる。
あれだけの人気作品が、永遠に続きが書かれなくなるかもしれない。
読んだ事は無かったけれども、少し心配になったものだった。
そして、昨日。メディアファクトリーの編集部から、先週ヤマグチノボル氏が薬効の甲斐なく永眠したとの発表があった。
41歳没。作家ならばこれから円熟期に入る頃だっただろう。
なにより、「ゼロの使い魔」が未完のまま終わってしまったのが切ない。
氏のTwitter(亡くなる5日前まで書き込みがあるのがなんとも言い難き切なさを覚える)によると、結末までのプロットは完成していたそうだから、
もしかしたら円城塔が伊藤計劃の「屍者の帝国」を書き継いだように、誰かが「ゼロの使い魔」の完結編を書くかもしれない。
しかしながら、その完結編が氏のことばで語られることは無くなったのだ。
なによりそのことが残念である。
唯一の救いは、生前にアニメ版第4期のシリーズ構成を担当し、そちらは無事に完結させた(らしい)ことであろう。
私はまだ「ゼロの使い魔」を読んだ事が無い。
ただ、氏の追悼の意味も込めて、1巻だけでも読んでみようか。私は昨日からそう思っているのだ。
- 作者: ヤマグチノボル,兎塚エイジ
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......そういえば上記の「えむえむっ!」も作者が若くして亡くなって未完なんだよなぁ。